2018年9月15日土曜日

村上世彰さんの新刊から考える、家族でお金の話をする大切さ


こんにちは。ひとりです。

村上世彰さんの本を先日、Kindle(キンドル)版で購入しました。

・いま君に伝えたいお金の話

読み終えましたので、感想を紹介します。


お金の増やし方ではなく、お金への向き合い方を紹介


村上世彰さんと聞くとつい、いかに投資でお金を増やすか、と安直に結びつけてしまう方も少なくないと思います。実際に私もそうでした。

それが前著の「生涯投資家」や本作「いま君に伝えたいお金の話」を読むと、先のような印象だけを与える人ではないと感じました。もちろん著書を2冊読んだだけですので、良悪どちらへも印象は簡単に転びます。

「いかに投資でお金を増やすか」といった印象を与える一面も村上さんにはあると思いますが、本作からは「いかにお金を使うか」といった、お金に向き合う時間が他の人よりも長い印象を受けました。それがお金への執着が強い人と、メディアを通して映ったのかもしれません。


お金に特化した「13歳のハローワーク」


本書でも引用されていますが、村上龍さんと、はまのゆかさんの「13歳のハローワーク」に通じる内容があると感じました。

2017/10/06
世の中にはどんな職業があるのか、13歳の私に伝えたいこと
生きるためにはお金が必要で、稼がないといけません。稼ぐためには仕事が必要です。何を生業とするかを考えた時、世の中にはどれだけの職業があるのかを知っておくことが大事だと思います。それもできるだけ若いうちに。

13歳のハローワークは、職業を紹介するいわば職業事典であり、生き方(働き方)を紹介しています。本書も生き方(お金の使い方)を紹介するという点では同じです。

30歳代の私が読むのと、13歳の中学生が読むのとでは感じることが違うと思います。

本書では、村上さんの家族についても話題が挙がります。それは村上さんの父親の仕事であり、村上さんの子どもたちとの関わり方です。


お金のこと。子どもと何を話せば良いのか…、そんな時に


「生涯投資家」にも触れられている内容で、お金を家族で考える機会、子どもたちに考えさせる、伝える必要性を感じました。

偶然にも今朝の新聞にこんな記事があります。

小中から投資教育求める声も
日本経済新聞 朝刊 2018年9月15日

記事には貯蓄から投資への動きが進まないなかで、金融リテラシーの低さがその一因として説かれています。また金融リテラシー向上のための政策として、義務教育からの投資教育の導入が挙げられています。

そもそもなぜ、投資しないといけないのか、貯蓄だけではだめなのかを説かなければいけません。

そのうえで、私は教育現場での金融教育はもちろん賛成ですが、その前に家族のなかでお金の話ができれば良いと思います。それができるかできないかで、子どもの金融リテラシーに大きく差がつくと思います。

2018/03/13
お金のこと。子どもと何を話せば良いのか…、そんな時に
日経マネーに連載中の記事に「野尻哲史の子供にお金の話をしよう」があります。野尻哲史さん(フィデリティ退職・投資教育研究所長)は、逆算の資産形成術や使いながらの資産運用の大切さを説かれている方です。自分が子どもの頃に知っていれば良かったという、お金の知識がたくさんあります。もちろん親がきちんとお金のことを考えて、理解していなければ話しが進みませんが、そこは子どもと一緒に勉強すれば良いと思います。

また子どもとお金の話をする前に、夫婦でお金の話ができていないことも課題です。夫婦で互いの収入や貯金、お金の使い方が話せていれば、子どもにも自然とお金の話ができると思います。

結婚もしていない私が、こんなことを言うのは不相応ですが…… 。