2018年3月19日月曜日

高騰する初値の一方で、IPOに頼らない資金調達が主流に


こんにちは。ひとりです。

新規公開株と呼ばれるIPOは個人投資家の間で人気の高い銘柄群で、初値の高騰が予想されます。私はここ4年間で幾度も応募していますが、1度しか当選したことがありません。


上場には社会的な責任が増すことも


IPOとは「Initial Public Offering」の略で、未上場企業が株式市場に上場することをいいます。上場によって企業は、金融市場から資金調達できるようになり、同時に個人投資家は、株式を市場で売買できるようになります。

さらに企業の知名度が上がることで、優秀な人材が確保しやすくなるなど次の成長につながります。一方で、決算など経営に関する迅速な情報開示が求められるようになり、社会的な責任が増します。

IPOの数は、景気や株式相場が上向くと増える傾向にあります。その数は2017年度、約1600社で、調達額は約1900億ドルに上ります。社数は10年ぶり、調達額は3年ぶりの多さです。(ディールロジック社 調査)


初値高騰銘柄の当選確率は0.1%以下に


IPO銘柄に投資する方法は2つあります。

・プライマリー・マーケット
上場前にIPOを引き受けた幹事証券に購入を申し込み、公募価格で買い付ける方法

・セカンダリー・マーケット
通常の株式投資と同じように上場後に買い付ける方法。初めてついた価格が「初値」

マザーズ市場に2017年、新規上場した銘柄は全て初値が公募価格を上回っています。初値の高騰が予想され、個人投資家から人気があると書きましたが、事実として2017年はその通りになりました。

投資家の多くが公募価格で購入を希望しますが、売り出される株式数に限りがあり抽選での割り当てとなります。初値の高騰が予想できる銘柄の場合だと、当選確率は0.1%以下になることも。だからプライマリー・マーケットでは、なかなか購入できないんですね。

ちなみに私がプライマリー・マーケットで購入できた銘柄は、日本郵政です。公募価格は1,400円で、一時は2,000円に迫る場面もありましたが、ここ半年は1,300円前後に停滞しています。

持ち株には既にありませんが、持ち続けているとマイナスになっています。いくら当選したとはいえ、特定の銘柄に愛着を持ち過ぎると、売り時を逃してしまいます。


米国の上場は3割減。IPOに頼らない資金調達が今後主流に


証券取引所が上場基準を緩和して、上場しやすくなる一方でファンドの傘下に入り、上場を取りやめる動きがあります。

四半期決算の開示を嫌うほか、背景には、IPOをしなくても資金が集まりやすい現状や、また他企業への身売りのように、IPOとは別の方法で資金を調達できることが挙げられます。

日英米の上場企業数は減少が続いており、中でも米国の上場企業は過去20年間で3割以上に減っています。


エンジェルが助言する投信にもIPOテーマの商品が


SBI 小型成長株ファンド ジェイクール(jcool)は、新規公開(IPO)直後の銘柄を選別した投資信託です。その成績は素晴らしく、騰落率は1年間で84.87%、5年間で 338.32%です。
新規公開といういわば「第2の創業期」を成長の契機として、新たに成長を加速する企業家精神に溢れた「次世代を拓く革新高成長企業」に厳選投資します。

SBIアセットマネジメントが運用、エンジェルジャパン・アセットマネジメントが投資助言を担っています。こちらの投稿で紹介しています。ぜひご覧ください。

2017/12/10
チームで運用。投資にも仕事にも大切な複眼の考え方