2017年12月10日日曜日

チームで運用。投資にも仕事にも大切な複眼の考え方


こんにちは。ひとりです。

投稿記事に昨日、投資する銘柄を探り出すのに投資信託の目論見書を利用していることを紹介しました。

2017/12/9
銘柄選別の秘訣。投資信託の組入上位銘柄を参考に

その中でSBIアセットマネジメントが運用する3本の投資信託を挙げましたが、そこには共通点があります。
  • SBI 中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ (jrevive)
  • SBI 小型成長株ファンド ジェイクール(jcool)
  • SBI-中小型成長株ファンド-ネクストジャパン-(jnext)


エンジェルジャパン・アセットマネジメントが投資助言


先に挙げた3本の投資信託には共通点があります。いずれも独立系運用会社、エンジェルジャパン・アセットマネジメントが投資助言を担っていることです。日経ヴェリタス 12月10日号に丁度、エンジェルジャパン・アセットマネジメント(以降、エンジェル)を取り上げた記事が掲載されています。

記事は、エンジェル代表取締役の宇佐美博高氏の経歴から、エンジェルが注目する企業の3つのタイプ、運用チームの“複眼”で投資価値を探ることなどが紹介されています。


エンジェルの運用方針と重なる、好成績のSBI投信


エンジェルが注目するのは下記の3つです。好成績を上げるSBIアセットマネジメントの投資信託と必然か、エンジェルが注目する点と運用方針がそれぞれと重なっています。

(1)新規公開(IPO)直後
→ SBI 小型成長株ファンド ジェイクール(jcool)
新規公開といういわば「第2の創業期」を成長の契機として、新たに成長を加速する企業家精神に溢れた「次世代を拓く革新高成長企業」に厳選投資します。

(2)堅実な企業だが株価が割安
→ SBI 中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ (jrevive)
株価が下落した銘柄から財政安定性に優れ、業績も安定しておりわが国の経済社会に貢献すると考えられる企業の株式に厳選投資します。

(3)新たな成長局面に入った企業
→ SBI-中小型成長株ファンド-ネクストジャパン-(jnext)
現時点では何らかの理由(課題・困難)により割安な株価ではあるものの、将来への成長機会を持つ(=企業家精神溢れる)、革新的な高成長が期待される企業の株式に厳選投資します。


年1,000回に及ぶ経営者との面談は、ひふみ投信と似たところ


またエンジェルは、上場企業3,500社の中に埋もれている投資対象を見極めるために、年1,000回に及ぶ企業経営者との個別面談を実施しているそうで、これはレオス・キャピタルワークスのアクティブファンド、“ひふみ”と似ています。

ひふみ投信といえば、その1つ「ひふみプラス」への資金流入額が2017年11月、公募投資信託の中で2位でした。これで資金流入額は2017年6月以降、公募投資信託の中でも上位10位以上を保っていることになります。テレビ番組で紹介された影響やイデコ、つみたてニーサが話題の時期と重なってか相変わらず人気の投信の1つですね。もちろん資金を集めるためにはそれ相応の実績と、投資者の共感を得るためのメディア露出を含めた戦略が欠かせません。


 “複眼”で投資価値を探ることは、日々の仕事にも必要


“複眼”で企業価値を測る運用チームをエンジェルは大切にしています。チーム運用にこだわる理由を代表取締役の宇佐美さんはこう話しています。
個人に頼った運用は、その個人がいなくなると続けられなくなってしまう。たとえ私が引退しても、築いた仕組みは残る。それが投信を買ってくれる投資家の安心感にもつながると考えている。
この考え方は私の日々の仕事にも通じるところがありますが、決定的に欠けているところです。会社員でありながら、完全に個人主義の働き方が浸透している中で、いざその人が欠けると回りの誰もがその人の仕事が分からないという状況に。社員の人数が少なく、社員同士の連携が必要な中小だからこそ、この複眼の考え方が大切だと思います。


※ 追記(2017/12/14)
日本株アクティブ投信の8割が今年、日経平均を超えていることが新聞で紹介されています。(日経新聞 朝刊/2017年12月13日)

一部引用
日経平均株価が26年ぶり高値を付けるなど、世界的に株高が広がり、資産運用の好環境が続いている。一般的にアクティブ型は市場平均になかなか勝てないともいわれるが、今年は違い、8割近い投信が日経平均の上昇率を上回った。

日本株アクティブ投信(純資産残高が30億円以上)の2017年11月末の基準価格(分配金再投資後)を昨年末と比較したところ、全273本の78%にあたる212本が同期間の日経平均の上昇率 18・9%を上回りました。先に紹介した3本も日本株アクティブ投信です。