2017年12月22日金曜日

子どもとお金の話を。もし10代で“投資”を学んでいれば…


こんにちは。ひとりです。

株取引を初めて私はまだ4年目ですが中学生の頃に1度、株取引に触れたことがあります。もちろん実際に取引するのではなく、気になる銘柄の株価を数ヶ月間 観測したり、株価の上がる、下がる仕組みを簡単に学んだり、わずか1時間たらずの授業 1コマのことですが数十年経った今でも覚えています。


「セガサターン」のセガ・エンタープライゼスの株価を観測


気になる会社の株価を観測するという授業の中で、中学生の私はセガの株価を選び、新聞の株価欄を数ヶ月間に渡ってチェックしました。わずか数ヶ月間で株価は、半値近くにまで落ち込んだと記憶しています。

株式会社セガ・エンタープライゼスから私が中学生の頃、セガサターン(SEGA SATURN)が発売されました。セガ・エンタープライゼスは現在、大手パチンコメーカーのサミーと経営統合して、セガサミーホールディングス株式会社(SEGA SAMMY HOLDINGS INC.)になっています。

同時期には株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントからプレイステーションが発売されています。セガサターンの完敗が株価下落の、後の経営統合の要因の1つだったのでしょうか。

株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントは、ソニー株式会社と株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントが合弁して設立された会社で、現在は株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントになっています。ソニーに限らず会社の沿革はおもしろく、合併や経営統合を繰り返して現在の名前に変わっています。


授業の1コマが株の存在を知る、興味を持つきっかけに


授業の中では株価欄を観測するまでで、その後の振り返りなどはありませんでした。考えると発展性のない授業ですが、株の存在を知る、興味を持つきっかけになったのかもしれません。当時の教員にしても恐らく株式投資の知識は生徒に教えるほどなく、教科書にはお金の流通、資産運用の項目はありませんでした。


10代への金融教育の現在は。「知るぽると」が検索上位に


「10代 お金」で検索すると挙がるページを先日、紹介しました。

2017/12/21
10代 ~ 80代まで、お金と合わせて検索すると …

「知るぽると」金融広報中央委員会が運営するお金の知識を紹介するウェブサイトです。その中の10代のためのマネー入門ページが挙がりました。
検索結果「10代 お金」

検索上位の「知るぽると」とは金融広報中央委員会が運営するお金の知識を紹介するウェブサイトです。その中の10代のためのマネー入門ページが挙がりました。

10代のためのマネー入門|知るぽると:金融広報中央委員会

ウェブサイトは、日本銀行の情報サービス局内にある事務局が運営しているようです。またウェブサイトだけでなく、YouTubeの知るぽると(金融広報中央委員会)チャンネルも充実しています。

知るぽると(金融広報中央委員会)チャンネル - YouTube - YouTube


仮想通貨に熱中する、小学生の金融教育は今


10代、20代への金融教育は現在、私の頃のそれとは比になりません。ネットを利用した資産運用のイロハを学ぶ教育に加えて、仮想通貨や投資の疑似体験が人気だそうです。

一方で、銀行のカードローンや通販サイトのツケ払い(GMOペイメント社の「GMO後払い」など)の仕組みなど、簡単に“借金”できてしまうことから多重債務などお金にまつわるトラブルも増えているようです。


職業体験施設「キッザニア」でお金の流通を学ぶ


キッザニアといえば、子ども向け職業体験施設です。飲食店からサービス業、病院、銀行まで実在する会社の施設が軒を連ねる子どもの街です。そこでは働くことを学ぶだけではなく、労働で稼いだお金の流通も学べます。施設内で通用する「キッゾ」とよばれる仮想通貨を使ったお金の疑似体験が人気の一端を担っています。


半年ごとに利息 5%。キッザニアの仮想通貨「キッゾ」


施設内で流通する仮想通貨「キッゾ」が労働の対価として手に入ります。そのキッゾを、これまた実在する銀行に預金すると、半年ごとに 5%の利息が付きます。また実社会同様に最新の金融システムが体験でき、キッゾをチャージする電子マネーの仕組みもあります。

働いてお金を稼ぐこと、そのお金を貯めて増やすこと。キッザニアでは働くことを学ぶだけではなく、労働で稼いだお金の流通も学べます。またそれが再来場を促す仕組みになっているんですね。


20代 7%強が資産1,000万円以上。金融知識は家族の会話から


投資をしている人は 3割程度で、まだまだ一般的ではない現状がフィデリティ退職・投資教育研究所が毎年実施するアンケートから見えます。一方で、20代サラリーマンの7%強が金融資産1,000万円以上と回答しているのも事実です。その人たちはどこから、どのようなお金の情報を得ているのでしょうか。

お金の情報を家族との会話から得ているとする比率が、他の 20代に比べて高いことがアンケートから分かります。

でも家族でお金の話、何を話せば良いか分からないですね。夫婦間でも最近は、互いの年収を知らないことが多いのに。

以前の投稿で、夫婦のお金管理について紹介しました。

2017/11/23
竹川美奈子さん新刊 感想。夫婦で貯まる仕組みづくり


証券会社や銀行が開催する金融口座に参加するのも1つ


家族でお金の話をするきっかけに、証券会社や銀行が開催する金融口座に参加するのも1つだと思います。

小中学生の親子向け金融講座を夏休み期間中、野村證券は首都圏の支店で開催しています。ほかにも株式投資の仕組みを説明する出張授業を、小中高と大学に社員が出向いて実施しており、実施校は約 350校(2016年度)と過去 2年で 3割増えているそうです。

また三菱東京UFJ銀行も役員が首都圏や関西の大学に出向き、投資や為替取引などの金融事情を説明する講座を開いています。

会話は、仕事内容と年収を夫婦、親子で共有することから始めてはいかがでしょうか。親の年収を知らないと回答した大学生は 80%以上、親の年収を知っているのは 2割にも届かないそうです。私も親の年収を知りません……。お金について会話の内容も大事ですが、お金に関するイベントに参加するなど、会話のきっかけを作ることも必要ですね。


参加型のマネーイベントは、どうしても首都圏よりに…


情報はインターネットの普及で地域を問わずに手に入りやすくなりましたが、参加型のイベントやセミナーについては依然として首都圏よりです。参加したいテーマであっても地方在住の方はなかなか参加しにくいのでは。それが親子一緒にとなるとどうしても参加に二の足を踏みます。全国に支店を構える特性を生かして証券会社や銀行は、ぜひ親子で参加できるマネーイベントの開催を地方でもお願いします。