2017年12月13日水曜日

“働くほどデブになる” 健康診断の結果から健康経営へ


こんにちは。ひとりです。

会社の健康診断が12月の始めにあり、結果通知が届きました。


胃全般の不調は、朝晩メニューのスイッチで改善


胃腸の不調を検査の結果、指摘されました。原因は分かっています。晩ご飯を食べる時間とその内容です。仕事の帰宅時間からみて、帰宅してから晩ご飯を食べるとどうしても睡眠の1、2時間前になってしまいます。胃を空っぽにしてから寝るのが健康的で、食事は睡眠の約3時間前には済ませておくのが良いのですが。

また晩ご飯の内容は、繊維質の多いキノコや脂肪の多いお肉に偏りがちでいずれも消化が良くありません。特にふるさと納税のお礼品が届き始めた、健康診断の数ヶ月前の食事メニューは豚肉を中心にしたもの。胃腸の調子が悪い時には食物繊維や脂肪が少ない食品を、やわらかく調理した料理が向いているといわれているのに。

2017.11.26
ふるさと納税。宮崎県 都城市からの4.5kg 豚肉セット

健康診断の結果を受けて考えてみました。朝晩のメニューをひっくり返してはどうかと。朝食は玄米フレークや小麦ふすま(ブラン)のフレークに牛乳を注いで食べています。朝に繊維質の多い野菜やお肉を食べても、1日のうちに消化されるので安心です。食事の量を減らして調整するのも1つですが、朝晩の食事メニューのスイッチを今日から実践してみようと思います。


働くほどデブになる。肥満は職業習慣病


AERA(朝日新聞出版)に2015年7月、こんな記事が掲載されました。

働くほどデブになる 肥満は職業習慣病
誰もが健康でいたいと願っているはずなのに、懸命に働けば働くほど、そこから遠ざかっていく。仕事に追われる私たちの日常は、職業や勤務時間、役職、扱う商品、付き合う人々など、個人では避けられない仕事上の都合によってつくられている。なのに、肥満やその先にある生活習慣病を、一社員の不摂生のせいだけにしていいのだろうか。いや、これらは職業習慣病といえるのではないか。


健康経営。社員の健康づくりを生産性向上に結び付ける


個人の健康管理に企業がかかわろうという動きが近年、加速しています。中でも注目を集めるのが、社員の健康づくりを生産性向上に結びつけようとする「健康経営」の考え方です。

病気にかからないように健康に気をつけることで、医療費が削減できるという視点もありますが、経営者の関心事は、社員の欠勤や離脱などによるコストを削減することと、出勤している社員の生産性の向上です。

例えば、年収1千万円の社員が休職すると、採用や教育、ほかの社員への仕事のしわ寄せなどで3千万円程度の費用がかかるといわれています。また生産性に着目すると製造業の話題が挙がりますが、非製造業の生産性の低さにも社員の健康管理が関わってきます。

世界保健機関の指標で試算すると、日本で医療費を1千万円ほど負担している企業では、メンタルや生活習慣病、腰痛、花粉症などの不調によって、潜在的に3千万円相当の生産性が落ちているといわれます。社員が数人から数百人の中小企業は特に、個々の従業員の役割が大きく、各自の健康管理は生産性に、ひいては経営に大きく影響します。


職業別よくある肥満リスク。職種で体形や病気に偏りが


どんな仕事をしているかによって陥りやすい体形や病気に偏りがあるといいます。仕事中の運動量や作業の内容、ストレス度合い、その職場に受け継がれている文化によって、課題や効果的な対処法が異なります。

全国約1400の健康保険組合からなる健康保険組合連合会が、2013年度の特定健康診査の結果を分析したところ、内臓脂肪症候群の多い職業は建設業、年金事務などの公務、運輸業でした。運動量が多そうな建設業が1位というのは意外ですが、体力を使う分、それを補おうとカロリーと塩分を摂取してしまいがちです。

職業別よくある肥満リスク
1)営業職
2)内勤
3)接客業
4)乗務員
5)体力系

1)営業職
ウエスト回りを中心に太りやすく、典型的なメタボ体質に。活動的で汗っかきが多い。缶コーヒーをよく飲む。付き合いで深酒。高脂質、高血糖、肝機能の低下、高コレステロールに注意

職業習慣
  • 深夜に食事するから朝食は抜き
  • 昼食や夕食前に立ち食いそばや丼ものを一気食い
  • 喫煙
  • 付き合いで飲み会が多い
  • 夏場は体力勝負。高カロリーな食べ物や甘い飲み物を取りすぎてしまう
  • 学生時代に運動部で鍛えた根性が武器
  • 仕事に夢中になると寝食を忘れる
  • 単身赴任や出張で食生活が乱れがち
  • お客さんの時間に合わせるため、生活リズムがつくりにくい

改善方法
  • 社交性があり仕事に意欲的な人が多く、飲み会や付き合いをやめるのは逆効果
  • 食事は野菜を先に食べる、そばを定食に変えるなど小さな改善を
  • 帰宅後はぬるめのお風呂でリラックス


2)内勤
人事・経理担当、データ入力、システムエンジニアなど。血管が収縮しやすく、血圧が高くなりがち。下半身がむくんで太りやすい。ストレスがたまりやすい。姿勢が悪くなりがちで、肩こりや頭痛に悩む人も。高血糖、高血圧に注意。

職業習慣
  • デスクワーク中心で運動量が極端に減る。基礎代謝が落ちる
  • 昼食はカロリー抑えめの社員食堂のメニュー。小腹がすくたびにお菓子を間食
  • SEなどの技術職は緊張感が続くためストレス度が高く、交感神経が優位になりやすい
  • 狭いオフィスで気分転換ができない
  • 仕事が終わった後の晩酌がやめられない

改善方法
  • お菓子よりも水やお茶を飲む。同じリラックス効果が得られる
  • 1時間に1回、肩を回したり、トイレに立ったりして血流を良くする
  • 生活にメリハリがつけにくいので、運動プログラムや通勤時のウォーキングを活用
  • 指圧やマッサージが効果大
  • 寝る前は足上げで血流を良くする


3)接客業
美容師やショップ店員など。ほっそりしていても隠れ肥満タイプ。低血圧で顔色が悪いことも。基礎代謝が低く、年を取ると太りやすくなる。高血糖に注意

職業習慣
  • 昼食時間は店の状況によるため、時間帯が不規則で、まとまった時間が取れない
  • 手軽に小腹を満たすため、菓子パンや甘い清涼飲料水をよく口にする
  • 野菜不足になりがち
  • 閉店後に商品の入れ替えやミーティング、研修。空腹のまま夜の仕事が続く
  • 感情労働で気を使うことが多い

改善方法
  • 昼食時間をきちんと確保して食事を取る
  • 飲み物を水やお茶に


4)乗務員
電車やバス、タクシー、トラックなど。睡眠の質が悪くなりがち。社員同士の仲間意識が強い。20代から中性脂肪、コレステロール値が高く、肝機能の値が悪化。心臓病、肝炎、肝硬変に移行するリスク高

職業習慣
  • 勤務中は禁酒と飲食を管理して徹底的に体調をコントロール。緊張感が続く
  • 鉄道は特に勤務前は水一滴も口にしない
  • 勤務後は達成感から明け方まで暴飲暴食
  • 交代勤務で生活リズムをつくりにくい
  • お酒を飲んで寝ようとする
  • 歩合制のタクシーやトラックは昼食に時間をかけない。菓子パンとコーヒーなど

改善方法
  • 食事のムラをなくして、3食しっかり食べる
  • 酒量を半分にして、夜はゆっくりお風呂に入った後、ストレッチ
  • お酒とたばこに頼らないコミュニケーション方法を増やす


5)体力系
建設業や警察官、製造ラインなど。体が大きく筋肉はあるが脂肪もたっぷり付いている。休日は体力温存。高脂質、高血圧に注意

職業習慣
  • 体力的な負荷に耐えうる高カロリーで塩分過多の食事になりやすい
  • 建設現場などでは社食がなく、昼食は弁当
  • 大盛り、揚げ物、ソースが好物
  • 若い頃から、体が大きいほうが強い、偉いという文化がある
  • 飲酒
  • シフト勤務で生活が不規則になりがち

改善方法
  • 筋力トレーニングなど運動による改善が成功しやすい
  • 脂っこいメニューを避ける


国の取り組みよりも、自治体や地域との連携に着目


日本健康会議が2015年7月、経団連や健保、自治体、医療機関、研究所などが参加して発足しました。民間主導で健康寿命(介護を必要としない期間)を延ばして、医療費の負担を減らすのが目的で、働く人の健康づくりを積極的に進めています。

さらに日本健康会議が今年から「健康経営優良法人」の認定を開始しましたが、私は国の取り組みよりも、自治体や地域との連携に着目しています。

例えば横浜市の「健康経営応援認証」や京都府の「きょうと健康づくり実践企業認定制度」、大阪府の「大阪府健康づくりアワード」が、民間では足利銀行の「健康経営応援ローン」、常陽銀行の「常陽健康経営サポートローン」がそれです。

また、健康経営が新しい産業の創出にもつながると期待しています。健康への気づきから健康食、運動などの公的保険外のサービスも生まれていますし、地域の食・農、スポーツ、観光などの資源を活用したヘルスケア産業にもつながると思います。


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