2017年12月12日火曜日

予約で行列無し。無印福袋は商品のファン作りに一役


こんにちは。ひとりです。

良品計画が運営する無印良品のホームページに11月末、「福袋2018」の告知が掲載されました。「福袋 予約受付開始」。ウェブサイトや個人のブログでここ最近、頻繁に見かけます。福袋の中身が事前に公表されるものや、予約することで「行列無し」のものなど、福袋は売れ残りの抱き合わせ販売のためという、私の福袋へのイメージが変わりつつあります。


ウェブ予約で「行列無し」の福袋が増え始めた


無印良品の福袋は12月8日(金)午前10時 ~ 12月14日(木)午前10時まで、通販サイト「MUJI. net」でのみ申し込みを受け付けています。福袋は実店舗では取り扱わず、用意した33,000個を応募者数が超えた場合は抽選販売を実施する模樣です。購入した福袋は年明けの1月4日から7日の間に自宅に届くといいます。

無印良品の福袋はつい最近までは店頭販売だった気がします。抽選によるウェブ販売に移行したのは、今シーズン2016年末~2017年 正月からのようです。


転売目的にもウェブ抽選販売は効果的


スターバックスコーヒージャパンも同様に今シーズンから、オンライン抽選を実施して当選チケットを手に入れた人だけが店頭で福袋を購入できる仕組みになります。ウェブ抽選販売の背景には行列無しの恩恵はもちろん、オークションサイトやフリマアプリでの転売防止目的もあるようです。

スターバックスでは16年シーズン、二子玉川店の福袋108個全てを行列の先頭の客が買い占めたということが話題になりました。福袋の購入数を制限する措置を翌シーズンには取ったようですが、今シーズンからはウェブ抽選販売に切り替わりました。


福袋は自社商品・サービスのファン作りへ


在庫処分品を詰め込んだ福袋は売れないだけでなく、ブランドのイメージ低下につながります。無印良品がそうですが、福袋の中身を見せて割安感をアピールしたり、サイズや用途ごとに福袋の種類数を増やしたりと手間をかけるわりに利が少ないイベントに変わってきているように思います。

一方でそれが丁寧なものの売り方として、自社商品・サービスのファン作りにつながるなら効果的です。丁寧で安心と、無印ブランドのイメージが消費者に印象づけられます。


岩手の無農薬リンゴを販売する無印良品


無印良品のイメージが販促に結びついた取り組みが紹介されています。
岩手のリンゴ、売上高1位、無印良品の青果部門、無農薬栽培が好評。
日本経済新聞/2017年12月12日

一部引用します。
岩手県で栽培された無農薬のリンゴが都内販売店で高い評価を得た。良品計画の生活雑貨店「無印良品」有楽町店で2カ月以上、青果部門の売上高1位だった。生産者は「消費者の関心が高くてびっくりしている」と話している。

良品計画は今年7月、有楽町店の新装開店に合わせて同社初の青果売り場を設けました。農薬や除草剤を一切使わないリンゴ6種類(紅ロマン、黄王、サンつがるなど)を9月中旬から11月末まで販売し、その間の売上高は青果部門の1位だったといいます。

無印ブランドと販売商品が上手く結びついた好例ですね。無印良品は他にも「諸国良品」をウェブサイト上で展開しています。


旬や美味しさはもちろん、体験までを届ける「諸国良品」


諸国良品 おいしい日本を届けます。
東西南北津々浦々、その風土から生まれた食品と暮らしに育まれた日用品を紹介・販売いたします。数の少ないもの、期間が限られているものもございますが、生産者の活動や想いとともに産地から直接お届けいたします。


5つの項目から展開されており、それぞれに生産者の顔、ものづくりへのこだわりなどストーリーがあります。まさにファン作りにつながる取り組みだと思います。
  • 旬の食
  • 地域の調味料
  • 地域の食
  • 地域のモノ
  • 体験

ウェブサイトを見ていると、日本を知るという意味で、ふるさと納税に似ていると感じました。旬や美味しさは日本各地に存在するのに、まだまだ私はそれを知りません。

福袋の取り組みから見える、企業の考え方。面白いですね。


※ 追記(2017/12/15)
無印良品の福袋、抽選に外れたようです。