2017年12月3日日曜日

今宵の月は今年最接近、地球から約35万8千キロの距離に


こんばんは。ひとりです。

今年最も大きく見える満月が今夜、師走の夜空を照らしています。月には雲が掛かることはなく、その明るさも普段より一際です。



今宵の月は今年最も近く、地球から約35万8千キロの距離に


目に見える月の大きさは、地球から近いと大きく明るく、遠いと小さくなります。楕円の軌道で地球を回り、その距離はおよそ35万~40万キロの間で変化します。今宵の月は約35万8千キロで、今年最も地球に近づいています。

国立天文台によると、6月9日の見かけ上で今年最小だった満月と比べて約14%大きく、約30%も明るいといいます。ただ同じ夜空に月を2つ並べて比較することはできないので、大きさや明るさを実感することは難しいですね。

ちなみに地球から月までの距離は、最接近時で約35万6500キロ。最も離れている時は約40万6700キロになり、その差は5万キロにも及びます。この距離は地球約4つ分の距離にあたります。地球から月までの距離の違いで、月の大きさが違って見える理屈が分かりますね。


スーパームーンは占星術師が使い出し、NASAが広めた


スーパームーンは1970年代、地球に近づく満月と新月を海外の占星術師がそう呼び始めたといいます。米航空宇宙局(NASA)が2011年頃に取り上げ始めて一気に広がりました。そういえば私が学生の頃には、スーパームーンという呼び名は聞いたことがありませんでしたね。

スーパームーンは大きく、明るい満月のイメージがありますが、はっきりとした定義はないそうです。地球と月が最接近した時の満月を指すこともあれば、もっと幅広く1年で最も大きな満月を指す時に使うこともあります。


地平線近くの月は、なぜ大きく見える ?


午後5時過ぎには辺りは暗くなり始め、白銀からオレンジ色に変わり始めた月が姿を現していました。地平線近くの月は、夜空の月と比べてその大きさに驚くことがあります。これは「月の錯視」と呼ばれる現象で、目の錯覚から地平線近くにある月が特に大きく感じられます。

その理由ははっきりせず、手前に木々や建物が見えることで奥にある月を大きく感じるという説や、人間は水平方向から頭を上げるに従ってものを小さく感じるようになるという説まであります。


スーパームーンの他にストロベリームーンやブルームーンも


スーパームーンは、占星術に起源を持つと先に書きましたが、ストロベリームーンはアメリカの農事暦で使われる名前です。またブルームーンは、1カ月のうちに、2回満月がある場合の2回目を指すそうで、来年2018年1月と3月に見られそうです。

ブルームーンは本来、実際に月が青く見える現象で、火山の噴火や隕石の落下時に発生するガスや塵などがもとで起こったもの。こうした現象は珍しく、北米では「once in a blue moon(ごくまれに、めったに…ない)」と、慣用句として使われています。

次の満月は2018年1月2日。来年中で地球に最も近く、最大の満月になりそうです。その次の1月31日のブルームーン(同月に見られる2回目の満月)は、月が地球の影に隠れる皆既月食が全国で観察できます。楽しみですね。