こんにちは。ひとりです。
個人消費は、国内総生産(GDP)の約6割を占め、景気の行方を大きく左右します。その個人消費の中で欠かせないものの1つに飲食費があります。
毎月の支出を管理している人でも、食料支出(飲食費)だけに限って、また支出に占める食料支出の割合を把握している人は少ないのではないでしょうか。
エンゲル係数で支出に占める食料支出の割合が分かる
支出に占める食料支出の割合はエンゲル係数(食料支出比率)を用います。エンゲル係数は、中学校の家庭科で習った覚えがあります。
エンゲル係数(%)= 食料支出/支出 × 100
生活が豊かになると共に、家計の支出に占める食料支出の割合を示すエンゲル係数は低下するといわれています。
ちなみに私のエンゲル係数はこのようになります。
2019年
- 20.7%(1月)
- 20.6%(2月)
私は支払いをクレジットカードにまとめていますので、スパーや飲食店での利用金額だけを合計してエンゲル係数を算出しました。
2ヶ月分のみですが、年間を通して食べているものはさほど変わらず、同様の数字で推移すると予想できます。
エンゲル係数は生活水準が上がると低下する
エンゲル係数は、1980年の29%から低下が続きましたが、1996年ごろに下げ止まりました。23%前後で、2012年ごろまで底ばいが続いた後、2013年以降は大幅に上昇しています。(総務省「家計調査」)
エンゲル係数の推移(総務省「家計調査」、2人以上世帯) |
エンゲル係数は所得水準(生活水準)の向上が主因で低下します。その点を踏まえると、1990年代半ばまでのエンゲル係数の低下は、生活水準の向上を意味します。
食料支出は水道光熱費と同様の必需的支出であるため、所得水準が向上しても旅行や娯楽費、衣料品などの選択的支出ほど増えずに係数が低下します。
また2013年を境にしたエンゲル係数の上昇は、そう考えると所得の伸びが鈍化したと捉えられます。雇用の非正規化も所得押し下げに作用しているかもしれません。
60歳以上で上昇する年齢別のエンゲル係数も特徴的
さらに年齢別のエンゲル係数も特徴的です。
世帯主年齢が60歳以上の世帯では、子どもが大学を卒業するなど教育費などの減少で支出総額が減る一方で、食費はさほど減りません。
世帯主年齢別のエンゲル係数(総務省「家計調査」) |
必需的な食費は減らしにくいとあるのが経済の通説ですが、私の場合はもう少し減らせそうです。つまり現在20%前後のエンゲル係数を下げるということです。
選択的支出は現状維持で、食費を下げればエンゲル係数が下がる理屈は簡単です。ひとり暮らしなので、その点は融通が効きますが、欲望にも負けやすいです。まずは20%を切ることが目安でしょうか。