2018年5月29日火曜日

欧州リスク。原因が特定できる下げと、特定できない下げ


こんにちは。ひとりです。

市場では欧州リスクへの警戒感が広がっており、欧州に事業展開する、持ち株の電気機器株が前場に約 -6%と軟調です。

欧州リスクと、下落の背景を一括りにしてしまうのは簡単ですが、個別にその要因を挙げていきます。


原因が特定できる下げと、原因が特定できない下げ


下げの原因が特定できない状況は、投資環境としては最悪ですが、今回はその様な状況ではないと判断しています。

輸出関連
  • 欧州による中国向けの輸出が大幅に減っている
  • 3月は143億ユーロ(約1兆8000億円)と前年同月比4.8%減少
  • 減少は2カ月連続で、減少率は2016年7月以来の大きさ
  • 品目別では機械・輸送用機器の6.5%減が目立つ
  • 中国が対米輸入拡大の見合いとして欧州からの輸入を絞っている可能性がある
  • トランプ米大統領が仕掛けた貿易戦争の余波が欧州に及んだ可能性がある

政情不安(イタリア)
  • 政治空白が、3月の総選挙後の連立協議の遅れから続く
  • 首相候補は5月27日に組閣を断念し、再選挙の可能性が浮上
  • 国民の間で財政拡大志向が強まっており、ユーロ離脱論議に火が付く場合も

政情不安(スペイン)
  • ラホイ首相の元側近による汚職事件を受けて、政局が流動化
  • 10年物国債の利回りは1.44%に。0.05ポイント近く跳ね上がった

欧州リスクは過去5年間で複数回、市場が下落する要因になりました。その時々の市場は、大きく下げはするものの、その下げが3ヶ月、4ヶ月と長引くことはありません。続いても2ヶ月でしょうか。

利益の上がっていた投資信託を解約して、買付余力を事前に上昇させておきました。そこから急落した先の銘柄を買い増ししています。

短期的には持ち株にマイナスの影響があるかも知れませんが、相場回復時には大きな効果を期待します。