2018年6月29日金曜日

2019年はホテルの取り合い。大阪 G20サミットと株主総会


こんにちは。ひとりです。

3月期決算企業の株主総会が28日、ピークを迎えました。3月期決算企業の30.9%にあたる725社が昨日、総会を開催しています。(東京証券取引所)

通勤途中の駅やオフィスビルの前には、社員が立ち、株主総会の開催場所を案内する看板を掲げる様子が見られました。

株式投資をするまでは、見向きもしなかった風景が、株式投資を始めてから、妙に目にとまるようになりました。総会の案内もその1つです。

株主総会への出席は、平日とあって難しいです。また、おみやげを廃止した企業は、総会に出席する株主が大幅に減ったようです。三菱商事や東洋紡、ワコールHDなどが今年からおみやげを廃止しています。

上場企業のIR室に勤める方に話を伺ったことがありますが、平日の総会に出席する人の大半が年配の方だそうです。その現状は容易に想像できます。

株主総会の案内冊子を見ると、開催場所の多くは有名ホテルです。宴会場などの設備や接客の水準からホテルが選ばれているようですが、大阪市で開催される株主総会の場合、ホテルでの開催には来年、課題がありそうです。


ホテルの取り合い。G20サミットと株主総会


主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の開催まで1年となりました。日本で初めて開催されるとあって、会場に予定されている大阪市住之江区の国際展示場「インテックス大阪」周辺の警備視察が話題になり始めました。

来年の株主総会が集中する日とG20サミットの開幕日が重なるため、総会の開催場所が課題になっています。株主総会は毎年、同じ会場で開催することが多く、例えば先のホテルで開催する場合は、総会の1年前には予約を済ませておく企業が少なくありません。

G20サミットの会場に予定されている大阪市の宿泊施設は、約5万3千室(17年3月末時点、厚生労働省)ありますが、設備水準や警備から規模の大きなホテルが中心となるのは避けられません。

G20で各国の代表団が使うホテルには、警備上の理由から施設の貸し切りや一般客の出入りを禁止する措置が取られることが考えられます。

G20サミットは最大、1日3万人の宿泊を見込んでいます。三重県で2016年、主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)が開催されましたが、その際は1日最大2万人、準備期間を含めれば延べ約38万3千人が、愛知県内を含む18市町の約300施設に宿泊しました。それを踏まえての、G20サミットの見込み数値です。


株主総会の開催場所は、企業の企画力の見せ所


株主総会の開催場所に必要な条件は何でしょうか。例えば収容人数、警備、交通の便などが挙げられます。もちろん他にもあるでしょう。

開催可能な条件に当てはまる施設といえば、大学がその1つではないでしょうか。試験会場や講演会で学生以外にも施設が開放されているのは周知です。大学を株主総会の開催場所に利用できないでしょうか。もちろん企業側の利点だけでなく、大学側、学生側にも利点があります。

投資教育に力を入れる教育現場にとってみれば、現実の株主総会はまたとない機会です。株式投資を投機と誤解するのは、知識不足からくるもので、学生が早い段階から知識を身に付ける良い機会になると思います。

もちろん多々の制限はあるでしょうが、それをこなしていくのも、その企業の企画力、運営力を推し量る1つになると思います。企業発信のニュースリリースよりも、話題性、社会性があると判断されてニュースに取り上げられることの方が余程、企業の認知、広告効果が高いです。