こんにちは。ひとりです。
IR優良企業賞が先週14日、日本IR協議会から発表されました。
IR(Investor Relations、インベスター・リレーションズ)とは株主や投資家に向けた広報活動で、経営状態や財務状況、業績の実績・今後の見通しなど投資判断に必要な情報を伝える目的があります。
ウェブサイト上で情報を開示することはもちろん、企業説明会を全国で開催したり、工場や施設などの見学会を実施したりとIR活動は企業や業種によって様々です。
私も企業説明会に参加したことがありますが、ウェブサイトには掲載されていない情報を先行して聞けるなどのメリットを感じました。
IR活動に積極的な企業の株価は上がる傾向に
IR活動に取り組む企業は1990年代後半あたりから増え始めていますが、IR活動に注力する企業とそうでない企業の差がここにきて顕著です。
投資判断の参考になる有益な情報の開示はもちろんですが、そもそも情報を発信していない企業があります。
IR活動に積極的な企業の株価は、そうでない企業の株価に比べて高くなる傾向があるといわれます。
情報開示が必ずしも業績の良し悪しに結びつくわけではありませんが、情報開示を積極的に、また継続的に行う姿勢が投資家から評価されているということでしょう。これは上場企業に限ったことではありません。
そんな状況を踏まえてのIR優良企業賞の発表です。
IR優良企業賞をIRページと共に紹介
設立25周年記念表彰・特別賞を含めて2018年は14社が各賞を受賞しています。日本IR協議会の会員企業(590社、2018年6月7日時点)のうち、株式を公開している企業が審査対象となり、今年の応募企業数は299社でした。
上場企業数は11月20日時点で、3,639社あります。その数と比較すると、299社は極端に少ないと感じてしまいます。
上場企業数の市場別内訳です。
- 第一部 … 2,114社
- 第二部 … 500社
- マザーズ … 269社
- JASDAQ スタンダード … 692社
- JASDAQ グロース … 37社
- Tokyo Pro Market … 27社
受賞企業名と各社のIRページです。
● IR優良企業大賞 ────
エーザイ
・株主・投資家の皆さまへ - エーザイ株式会社
● IR優良企業賞/7社 ────
住友化学
・株主・投資家情報 - 住友化学
ソニー
・Sony Japan - 投資家情報
ピジョン
・株主・投資家の皆様へ - ピジョン株式会社
不二製油グループ本社
・IR情報|不二製油グループ本社株式会社
三井物産
・投資家情報 - 三井物産株式会社
三菱商事
・投資家情報 - 三菱商事
三菱UFJフィナンシャル・グループ
・IR資料室|三菱UFJフィナンシャル・グループ
● IR優良企業特別賞 ────
オムロン
・株主・投資家情報 - オムロン
三井住友トラスト・ホールディングス
・IRライブラリ - 三井住友トラスト・ホールディングス
ミネベアミツミ
・IR情報 - ミネベアミツミ
● IR優良企業奨励賞 ────
MCUBS MidCity
・IR情報|MCUBS MidCity投資法人
ソラスト
・投資家向け情報 - 医療・介護・保育分野で人を元気にする会社 株式会社ソラスト
● 日本IR協議会設立25周年記念表彰・特別賞 ────
積水化学工業
・IR情報|積水化学
IR資料から見える、企業の教育格差
経営戦略や財務状況をプレゼンテーション資料としてウェブサイトに公開している企業があります。その資料は図表が豊富に含まれており、普段の資料作りの参考になります。
上場企業とそうでない企業の教育格差は、資料作りのノウハウがあるかないか、またその手法が教育に取り入れられているかどうかにも見えます。特に数字の扱いと見せ方です。外部に公開、説明する資料は、その良し悪しが顕著に表れます。
株式投資に興味を持つまでは企業のIRページには見向きもしませんでしたが、今では関心を寄せる1つになりました。