2018年8月9日木曜日

先行指数、一致指数、遅行指数。景気を読み解く3指数


こんにちは。ひとりです。

日経平均株価の終値は9日、前日比45円92銭(0.20%)安の2万2598円39銭でした。


内閣府が発表した機械受注統計調査(6月)が市場予想以上に落ち込んでいます。そのため設備投資関連の銘柄が売られました。

私の持ち株の設備投資関連銘柄も売られ、評価損益比率は前日比、-0.56%です。


機械受注統計調査は、景気の先行きを予想する先行指数


機械受注統計調査は内閣府が毎月公表している経済指数の1つで、景気の先行指数です。

先行指数とは、一致指数、遅行指数とともに内閣府が公表する景気動向指数で、一致指数に対して数ヶ月先行するとされています。そのため景気の先行きを予測するのに用いられます。

機械受注統計調査は、機械メーカーが受注した設備投資関連の受注額を集計したものです。企業が増産を検討する際は必ず、設備機材の導入を合わせて検討します。そのため機械受注は、企業の実際の設備投資よりも半年から9ヶ月程の先行性があります。

機械受注統計の内容が好調であれば設備投資関連の銘柄だけでなく、株式市場全体の動向にも影響します。

景気動向予測には「船舶・電力を除く民需」の機械受注に注目されます。船舶・電力の受注は景気との対応性が薄く、不規則な動きをとるためです。


内閣府のウェブサイトに3指数が掲載


先行指数、一致指数、遅行指数の一覧が、内閣府のウェブサイトに掲載されています。

・景気動向指数の利用の手引 - 内閣府

先行系列(先行指数)
  1. 最終需要財在庫率指数(逆サイクル)
  2. 鉱工業用生産財在庫率指数(逆サイクル)
  3. 新規求人数(除学卒)
  4. 実質機械受注(製造業)/理由:景気の谷からの先行性が高まるため
  5. 新設住宅着工床面積
  6. 消費者態度指数
  7. 日経商品指数(42種総合)
  8. マネーストック(M2)(前年同月比)/理由:景気循環との対応度が高まるため
  9. 東証株価指数
  10. 投資環境指数(製造業)
  11. 中小企業売上げ見通しDI

一致系列(一致指数)
  1. 生産指数(鉱工業)
  2. 鉱工業用生産財出荷指数
  3. 耐久消費財出荷指数
  4. 所定外労働時間指数(調査産業計)
  5. 投資財出荷指数(除輸送機械)
  6. 商業販売額(小売業、前年同月比)
  7. 商業販売額(卸売業、前年同月比)
  8. 営業利益(全産業)
  9. 有効求人倍率(除学卒)

遅行系列(遅行指数)
  1. 第3次産業活動指数(対事業所サービス業)
  2. 常用雇用指数(調査産業計、前年同月比)
  3. 実質法人企業設備投資(全産業)
  4. 家計消費支出(勤労者世帯、名目、前年同月比)
  5. 法人税収入
  6. 完全失業率(逆)
  7. きまって支給する給与(製造業、名目)/理由:景気の山谷からの遅行性が高いため
  8. 消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)(前年同月比)/理由:景気の山谷からの遅行性が高いため
  9. 最終需要財在庫指数/理由:景気の山谷からの遅行性が高いため

日米両政府は10日(日本時間)、閣僚級の貿易協議「FFR」の会合を予定しています。