2018年1月30日火曜日

トンチン年金保険。長生きするほど年金が受け取れる仕組み


こんばんは。ひとりです。

50歳以上の方に人気の保険があるそうです。それが「トンチン年金」と称される年金保険です。


長生きするほど多くの年金が受け取れる年金保険


トンチン年金の加入者は50歳以上に限定され、早く死ぬと払い込み保険料の7割相当の死亡給付金しか支払われない代わりに、死亡給付金に回らない残りの3割部分や保険料の運用益などが、生きている人の年金原資にプラスされます。つまり長生きするほど多くの年金が受け取れる仕組みです。損得は死んだ当の本人には関係ありませんが、遺族には大きな問題なのでしょう。

日本生命保険がトンチン年金を始めたのが2016年4月で、約1年後の2017年6月には契約件数が4万件を超えています。また同様の年金保険が2017年3月、第一生命保険からも販売されています。


トンチン年金への加入者は、50歳代の女性が4割


トンチンは、イタリア人銀行家 ロレンツォ・トンティが17世紀(約400年前)に考案した制度に由来する保険です。死亡時の遺族もしくは受取人への保険金支払額を抑えることで、その分生きている人の年金額の支払いに回す仕組みです。

先の日本生命が販売する「GranAge(グランエイジ)」の場合、加入対象年齢が50~87歳まで。終身か10年確定のいずれかの方法で年金が受け取れます。

例えば50歳から70歳までの20年間保険に加入して終身年金を受け取る場合、保険料は毎月5万790円に。20年間の支払い額は約1,219万円になります。71歳から受け取れる年金は年60万円、90歳過ぎまで長生きすれば支払った年金保険分を上回る金額が受け取れる計算です。加入者は女性の割合が高く、50歳代が約4割を占めるといいます。


女性の4人に1人は95歳まで生きる時代


日本人の平均余命は上昇の一途をたどっています。男性は約85歳、女性は約91歳と、2065年には現在から4歳以上伸びる見込みです。加えて、100歳以上の人口は50年後には2015年の10倍を超える約70万人に達する見込みです。

女性だけを見てみると、現在の平均余命は約87歳。2人に1人は90歳まで、4人に1人は95歳まで生きる時代で、100歳以上の高齢者の男女比を見ると、ほぼ9割が女性です。※ 厚生労働省「簡易生命表」(2016年)、厚生労働省「男女別百歳以上高齢者数の年次推移」(2017年9月)


長く生きることは社会にとってどうなのか


長く生きることは社会にとってどうなのか。良い、悪いとどちらか一方に考えを寄せることはできませんが、自身の衰えを知ることが大切だと思います。自身が衰えたと実感した時、とうの昔から周りはその衰えに気がついています。

私が学生の頃にはニュースにもならなかった老人が運転する車の事故。アクセルとブレーキを踏み間違えたり、道を逆走したり。犠牲になる方が後を絶ちません。昔はこのような事故がなかったのか、それとも報道されなかっただけなのか。重ねますが、長く生きることは社会にとってどうなのか。良い、悪いとどちらか一方に考えを寄せることはできません。

なにしろ私はひとりが好きですが、たまに思うことがあります。ひとりで生きるには、人生は長すぎると。


※ 追記(2019/06/12)

2018/10/16
広がる自転車保険の義務化。私はクレカの個人賠償責任で十分
自転車保険への加入を義務化する地域が増えています。自転車利用者が歩行者にけがを負わせて、高額賠償を請求されるケースが全国で話題に挙がるなど、保険が必要という意識が高まっているのがその理由でしょうか。