2018年1月2日火曜日

麦ワラ帽は冬に買えなど。株式投資の格言に学ぶ取引の基本


こんにちは。ひとりです。

株式投資の勉強をしていると、よく見る言葉がいくつかあります。例えば「頭と尻尾はくれてやれ」「遠くのものは避けよ」などがそれです。いわゆる株の格言といわれるものです。株の基本、相場観、売買の秘訣は、ネット取引が主の今も、そうでなかった以前も変わることはありません。


格言に学ぶ株の基本


株の格言といわれるものが今なお残っているのは、それがおおよそのところを言い当てているからです。よく耳にする格言を3つの視点から整理します。小さな失敗、成功を繰り返した今だからこそ分かることもあります。

  • 株の基本
  • 相場観
  • 売買の秘訣


株の基本


  • 遠くのものは避けよ
日常生活にも株選びのヒントはたくさんあります。例えば毎日使うものやよく食べるものを作っているメーカーを調べてみるなど。日常に潜む優良銘柄はたくさんあるのだから、あえて何をしているのか知らない、理解できない会社の株を買う必要はないということです。

  • 人の行く裏に道あり花の山
人と同じ銘柄を追いかけるよりも、自分が信じる道を行った方が好結果になるという教え。人気株を疑うことも大事だという視点。私の場合、テーマ株を人気だからと追いかけたのが失敗の元でした。

  • 眠れぬ玉(ぎょく)は持つな
分相応の投資金額が肝心ということです。株を始めて間もない人が全財産を株に充ててしまうと、気が気でなくて仕事に集中できません。雑誌に登場するような億単位の儲けを1年で得ようとしても無理で、利益を急ぐと判断も誤りがちになってしまいます。

  • 利食い千人力
含み益は絵に描いた餅。株価が20%程度上昇したら、欲を出さずに利食い売り(利益確定)することが大事です。一方で利食いを急ぐのも考えものです。12%〜15%で利確することが私の場合多く、もう少し我慢しても良いですね。相場をチェックする回数を減らすのも一つの方法かも知れません、知らぬが仏とはよくいったものです。

  • 卵を一つの籠に盛るな
複数の籠に卵を分ければ、1つの籠を落としても致命的な損失にはならない。1銘柄への集中投資を戒める格言です。また卵だからこそ意味があって、いずれその卵は親鳥になり卵を生みます。配当金や売買差益で資産が増えていくという意味もありますね。

  • どんな株とも結婚してはならない
どんなに愛着のある会社の株でも、どんなに儲けさせてくれた株でも、一生添い遂げる必要はありません。保有株に愛着を持ちすぎると冷静な投資判断ができなくなるので要注意です。業績が落ちたり、配当が下がったりすれば、ためらわずに判断することが必要ですね。

  • 意見聞くなら1人だけ
投資手法は人それぞれ。業績派もいればチャート派もいるようにいろいろな人の意見に耳を傾けても勝率は上がらないもの。早いうちに自分に適した投資方法を見つけることが利益を上げる近道です。

  • 株を買うより時を買え
銘柄選びはもちろん大切ですが、それ以上に売買のタイミングを見極めないと好成績は得られません。

  • 売るべし 買うべし 休むべし
株に慣れ始めてくると、買ったり売ったりを常にしたくなります。特に好機でもないのに売買をする投資家はえてして勝てないといわれます。私も気をつけます。


相場観


  • 高値覚え 安値覚え
過去の高値を意識して売り渋ったり、安値を気にして買い渋ったりすると売買の好機を逃しかねないということ。一方で、高値や安値の幅を覚えておくと上手くいく取引もあります。2017年の場合、インソースやMonotaROが私にとってそうでした。

  • 相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく
株価の低迷で投資家が厳しい状況で上昇相場が生まれ、天井圏で幸福感を味わっているときはすでに消えつつあるといいます。“天井圏で幸福感を味わっているとき”はもしかすると今かもしれません。マネー雑誌以外でも最近、株取引が記事になることが増えていますね。現金保有比率を高める時期かも知れません。

  • 知ったらしまい
業績の上方修正などの好材料も、よほど意外性がないと世の中に出た瞬間に織り込み済みになって株価は下がってしまいます。悪材料も同様で、「悪材料出尽くしは買い」があります。

  • 悪材料出尽くしは買い
これでもかと悪材料が連続して悲観一色となったら、売り一巡で反発の可能性が高まります。2017年の場合、三越伊勢丹ホールディングスがそうかも知れませんね。

  • 割安に買いなく割高に売りなし
不人気の銘柄は、株価が割安でも放置されがち。対照的に、人気化したら割高な水準でも上昇が止まらないものです。こんな銘柄を上昇前に見つけたいです。

  • 人気の重みで株価が沈む
株価が上昇中の人気株のリスクを指摘しています。皆が買い切った状況になると、新規の買いが生まれず上昇は続きません。

  • 相場は豹変する
きれいな上昇トレンドを形成していても、突発的なショックで流れが急変することもあります。

  • 相場はすぐに止まらない
相場に行き過ぎはつきものです。上昇時は多少の悪材料には反応せず、下落時は好材料を無視して下落し続けます。

  • 朝の来ない夜はない 夜明け前が一番暗い
永遠に続く下落相場はなく、総悲観の時が一番底というのはよくあること。上昇に転じる夜明けを冷静に待ちましょう。

  • 天井三日 底百日
人気化すると株価が急騰しますが、高値の期間はわずか。逆に一度下がると長期にわたり底値圏で横ばいになりがちです。


売買


  • 下手な難平(なんぴん)、怪我のもと
当初からの戦略的な難平ならともかく、単に下落した持ち株を買い増す難平買いは、損失のリスクを大きくするだけです。見切り千両 損切り万両にもつながりますね。

  • 見切り千両 損切り万両
株の売り時は悩ましいもの。将来性のない株を見切るのには千両の価値があり、含み損がある株を損切りするのはさらに10倍の1万両の価値があるといわれます。

  • 麦ワラ帽は冬に買え
麦ワラ帽は需要のない冬に安く買え、夏には需要が高まり高く売れます。ビールや飲料株も話題になる前に先回りして買うのが鉄則です。

  • 保ち合い放れにつけ
値動きが少ない「保ち合い」の状況から上下どちらかに株価が動くと、エネルギーが貯まっていただけに大相場になることも。

  • もうはまだなり まだはもうなり
誰もが「もう高(安)過ぎる」と考えているうちは流れが反転しない。逆に、「まだ上(下)がるだろう」と思っていると転機が到来することも度々です。

  • 頭と尻尾はくれてやれ
上昇幅の頭(天井)と尻尾(大底)を全部食べることは不可能。株価の底打ちを確認してから買い、ある程度上昇したら欲張らずに利益確定を。

  • 風が吹けば桶屋が儲かる
ある出来事が発生すると、巡り巡って意外な株にも恩恵が。投資は連想ゲームの一面も持ち合わせています。

  • 半値八掛け2割引きで底が入る
株価が暴落するときの下値は72%。半値(50%)の八掛け(40%)、さらに2割引き(32%)までの覚悟が必要。ただし経営不安がある場合はさらに下落も。