こんにちは。ひとりです。
株式市場の荒れはしばらく続きそうです。この「しばらく」がいつまでを表すか分かりません。だから「しばらく」と曖昧に濁すしかありません。
「老後資金に2000万円が不足する」という言葉につられて、資産運用(株式投資)を始めた人の大半が現在、含み損、もしくは損失を早々に確定して株式市場から退場という結果でしょうか。
かく言う下落前の私の持ち株も、ここ1、2年に購入したものばかり。つまり含み損を抱えているということです。
今回の急落の場合、投資経験、投資知識の有無はなかなか結果に反映されにくいと思います。分かりやすいものとして買付余力をいかに確保していたか、また買い向かう今後のタイミングの判断、決断にこそ、これまでの投資経験が生かされると思います。
買い向かうにしても“しばらく”は市場の様子を見るほうが得策です。
こんな時だからこそ個別株投資から離れた話題を1つ。それはiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の手数料削減方法です。
20年で23,100円に。経費を年間1,155円減らす方法
iDeCoの基本は、関連書籍や証券各社のウェブページに詳細がありますので、ここでは控えます。今回はそこでは紹介していないiDeCoの手数料を抑える方法をご紹介します。
iDeCo口座は、開設する証券会社等によってその諸経費は様々です。例えばSBI証券の場合は下記のように。
・iDeCo(個人型確定拠出年金)の必要諸経費|SBI証券
経費の内訳は主に3つです。
- 加入時・移換時にかかる費用
- 運用期間中にかかる費用
- 積立てた年金資産の受取時にかかる費用
他にはiDeCo口座を別会社に移換する際や、一旦拠出した掛金が還付される際に必要な事務手数料などがありますが、これらは誰しもに必要となるものではありません。
ここでは運用期間中にかかる費用を抑える方法をご紹介します。
毎月拠出する場合は、171円(税込み)がかかります。
- 国民年金基金連合会 105円
- 事務委託先金融機関(資産管理サービス信託銀行) 66円
口座管理手数料はSBI証券の場合、年金資産残高にかかわらず無料ですが、その他上記の費用を鑑みると、年間2,052円(171円×12ヶ月)がかかります。
ここで着目するのが国民年金基金連合会への手数料(105円)です。掛金の拠出がない月は、国民年金基金連合会への手数料は必要ありません。
つまり拠出回数を年1回にまとめることで、費用は年間897円に抑えることができます。
- 毎月拠出した場合 2,052円
- 年1回拠出した場合 897円
毎月拠出比で年間1,155円の削減に(約56%)、20年で23,100円になります。
私は年間276,000円(毎月23,000円分)拠出していますので、拠出額比にすると約0.42%の経費削減になります。
一括拠出でもドルコスト平均法が可能
さらに深掘りはここから。毎月定額を拠出することで、今回のような急落相場にも立ち向かえることをiDeCoや、つみたてNISAでは謳っています。
それは投資の時間分散(ドルコスト平均法)を利用したもので、現にその通りだと思います。紹介したように、手数料を抑えるために年1回、一括拠出にしてしまうと投資の時間分散の効果がなくなってしまうのではという心配も。
ただ一括拠出した場合でも、投資の時間分散は可能です。一括拠出=(イコール)、投資の時間分散ができないというわけではありません。
そこで使うのが「元本保証型商品」と「スイッチング(買付け商品の切り替え)」です。
- 元本保証型商品
- スイッチング(買付け商品の預け替え)
元本保証型商品に投資するということは、iDeCo口座内で買付余力を蓄えるということです。同口座内では現金のまま保有することができません。そのためいずれかの商品に投資して保有する必要があります。
元本保証型商品に一括拠出した後に、スイッチングを使います。スイッチングは買付け商品の預け替えです。
先に紹介したとおり、iDeCo口座内では現金のまま保有することはできません。そのため商品を預け替える際は、保有する商品を売って、その分を新たな商品に回します。これがスイッチング(買付け商品の預け替え)です。
このiDeCo口座内で行うスイッチングの手数料は無料です。そのため何時、何度でも実施できますが、スイッチングを頻繁に繰り返すのは得策ではありません。毎月1度、もしくは3ヶ月に1度程度が良いのでは。
例えば毎月1度スイッチングすると、得られる効果は冒頭の「毎月拠出」した場合と同じです。違うのは手間がかかる点と、手数料が抑えられることです。この手間と手数料、どちらを優先するかは人それぞれです。
ちなみに拠出を月単位から年単位に変更するにはSBI証券の場合、「加入者別掛金登録・変更届」の提出が必要です。
・iDeCo(個人型確定拠出年金)の各種変更手続きのご案内(加入者向け)|SBI証券
希望されるお手続き
・掛金の拠出を年単位へ変更
※ 追記(2020/03/12)
つみたてNISAとiDeCoの認知率が大幅に上昇していると投資信託協会が11日に公表しました。
この市場環境では、新たに投資を始めるにも決断が必要です。その決断が数年後にどう出るかは誰にも分かりません。ただ、現状を変えたければ、決断と行動が欠かせません。
iDeCoの資産状況です。
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2020/03/12 |