2018年2月22日木曜日

得る喜びと、失う悲しみ。株式投資と親密な行動経済学


こんにちは。ひとりです。

仕事や投資のアイデアになる記事が新聞にはたくさんあります。その1つに日経産業新聞に連載中の「行動経済学を学ぼう」があります。


松か竹か梅か、迫られたら。ピンチ対応、物は言いよう


「行動経済学を学ぼう」は働き方特集の1つで、山本御稔さん(東京国際大学 客員教授)が毎週木曜日の紙面に連載されています。連載は2017年9月20日から始まり、22日で20回目を迎えます。

20回分の副題を挙げてみます。
  1. 「勘定より感情」の分析理論。
  2. 論理より直感、人間の性。
  3. 松か竹か梅か、迫られたら。
  4. ピンチ対応、物は言いよう。
  5. 「人間中心」にノーベル賞。
  6. 不要なことは判断しない。
  7. 苦手な相手、話してみる。
  8. ほめても叱っても成果同じ。
  9. 時には速読より熟読を。
  10. 全員で頑張れば相乗効果。
  11. 不正では?演繹的に判断。
  12. 本当に24時間働けますか。
  13. 100年後の1000万円。
  14. 失敗の悔しさ、成功への糧。
  15. 失うことに悲観不要。
  16. 800円のリンゴ、なぜ完売。
  17. 長時間労働、意味なき伝染。
  18. 頑張り続ければ無理生ず。
  19. 1点集中こそミスの元。
  20. 自分と他者、大事なのは?

副題だけを見ても記事内容が想像できるものがいくつかありますね。例えば3回目の「松か竹か梅か、迫られたら。」は極端回避性、4回目の「ピンチ対応、物は言いよう。」はフレーミング効果でしょうか。

以前紹介した「行動経済学まんが ヘンテコノミクス」にも同様の内容が紹介されています。

2018/2/12
かくもヘンテコな…。ブルータス連載「ヘンテコノミクス」

「行動経済学まんが ヘンテコノミクス」。雑誌「BRUTUS」の人気マンガ連載を書籍化したものです。表現方法は漫画で、一読するとすんなりと内容が頭に入ってきます。書籍のタイトルにもあるように行動経済学をテーマにした書籍です。

15回目の「失うことに悲観不要。」は株式投資にも通じます。得る喜びと、失う悲しみはどちらが大きいのでしょうか。

投資を長く続けるための知恵として私はこの連載を捉えました。行動経済学は株式投資とも親密な関係ですね。

2018年2月21日水曜日

企業が海外進出に失敗。経営者が自覚する3つの失敗要因


こんにちは。ひとりです。

大手のみならず中小企業においても海外、特にアジア圏に進出する企業が増えています。少子高齢化が進む日本では今後、国内市場の大きな伸びが見込めなくなってきたこと、人件費の高まりが要因の1つでしょうか。


思いもよらない言葉のニュアンス。中国ビジネスのここに注意


企業規模に関わらず海外事業では、現地の情報収集や販路開拓、品質・ブランド管理、資金調達・回収、知財・模倣品対応、人事・労務管理、現地ビジネスパートナーの確保といった様々な課題に直面します。もちろん進出する国により文化や環境の違いがあります。

例えば「日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査(日本貿易振興機構/JETRO、2016年)」にある海外拠点の所在数を多いものから順に見ると、中国、タイ、米国、ベトナム、台湾と続きます。

所在数1位の中国に関して、興味深い記事が19日の新聞に掲載されています。中国で商売する上でよく使われる決まり文句、その言葉に含まれる思いもよらないニュアンスに注意喚起する記事です。

決まり文句、ニュアンスに注意
  1. ウィンウィンの関係自分が儲かれば良い
  2. 対不起(ドゥエイプチー)非を認めて譲歩する
  3. 好朋友(ハオポンヨウ)/知人
  4. 面子(ミェンズ)自己尊厳意識、自意識過剰、見え張り
  5. 優恵価(ヨウホェイジア)値下げのベース価格
  6. 没有関係(メイヨウグアンシ)先延ばし

1つずつ見ていくと、

1)ウィンウィンの関係
取引で「双方に利益がある」という意味で使われますが、中国で使われる場合は「自分が儲かることが大切で、相手側が儲かろうが損しようがお構いなし」という捉え方が無難です。

2)対不起(ドゥエイプチー)
「顔を合わせられない」という意味で、翻って「自分の非を認めて譲歩する」意味で使われます。日本人が常用する「すみません」は、おおごとになりかねません。同伴する通訳が「すみません」を「対不起」と安易に訳す危険があるからです。中国での交渉事では、安易に謝らないことです。

3)好朋友(ハオポンヨウ)
親友と訳しますが、中国では知り合いにも気安く使います。中国では血のつながりが信用の全てです。日本人が例えば、「好朋友」になろうとすると結婚等の血族の関係が必要になります。一方で親族になろうものなら、親族からの無理難題にも最大限の助力をすることが当然とされてしまいます。

4)面子(ミェンズ)
体面の意味ですが、その裏には自己尊厳や自意識過剰、見え張りの意味が含まれています。

5)優恵価(ヨウホェイジア)
特別価格を意味します。初めて取引する業者だと「今回は初回ですので優恵価(特別価格)で応じてください」といわれますが、次回からはこの特別価格が交渉のベース価格となります。

6)没有関係(メイヨウグアンシ)
契約条件の詳細な交渉に入ると条件を提示する中国企業側は、大局には関係ないので「没有関係(どうでもよい)」という言葉を度々使い、後回しにします。これに流されて契約条件を確認しないと、いざ問題が起きた場合、「既に契約条件を認めたではないか」と居直られてしまいます。

ここに挙げたものは、中国で商売をする上で特に注意することであって、なにも中国だけではありません。世界を相手にするビジネス上では、自分を守るため(儲けるため)には当たり前のことです。

「海外事業が失敗した」と自らを評する中小経営者からは、これらを踏まえた共通の理由が挙げられます。


海外進出に失敗。経営者が自覚するその要因は主に3つ


中小企業経営者が挙げる失敗の理由は、主に3つです。
  1. 海外進出時における戦略や計画の見誤り
  2. 本社による海外子会社の不適切な経営管理
  3. 海外事業の見直し・撤退の判断ミス
共通する失敗の要因としては、事前の情報不足が挙げられます。大手に比べて入手できる情報量が圧倒的に少ない中小企業ならなおさらで、それが海外に単独で進出して、現地で事業を運営すること自体が困難を極めます。

情報を補う方法の1つに例えば、先の調査でも挙げた日本貿易振興機構(JETRO)に相談することが挙げられます。中小企業の海外進出支援は、日本貿易振興機構のサービスの1つです。

・「ジェェトロのサービス」パンフレット | JETRO
世界約70カ所以上の海外ネットワーク活用したサービスメニューを取り揃えて、皆様の海外展開支援をサポートします。
ほかにも世界のビジネスニュースを日々発信しています。
・世界のビジネスニュース(通商弘報) | JETRO
・ジェトロ(日本貿易振興機構) | JETRO

失敗要因の3つ目に挙げた、海外事業の見直し・撤退の判断ミスは、1つ目、2つ目の要因よりも準備が難しいこと、もしくは失敗してから事前の準備が必要だったと気がつくことかもしれません。


海外に進出する前から、撤退基準の議論も


海外へ進出するときは社内でも様々な議論をしますが、どの状態になったら撤退するのか「撤退基準」をあらかじめ決めている会社はほとんどないのが現状です。その際には撤退にかかる期間や必要なコストの検討も必要となります。続けるも、撤退するも時間と労力、費用が掛かります。

撤退基準をあらかじめ設定することは非常に重要なことで、例えば3期連続で累積損失が解消しないなど、継続した状態を評価する基準が必要です。なお、撤退時には補助金取り消しや追加の税金などのコスト、現地社員の退職など長期間に及ぶ場合があることも考慮すべきです。

海外に進出する前から、撤退する(失敗した)時の話をと思われるかもしれませんが、先を読むこと、先の準備をすることもビジネスです。それができないうちはまだ、海外進出のタイミングではありません。

例えとしては、個別株式の売買に近いかもしれませんね。買う時はいろいろと検討するのに、売るタイミングはといえば、その時々の状況によって。買値から何%上がれば利益を確定する、もしくは何%下がれば損切りするなど事前に決めておくことが損しない、もしくは損失を拡大させないための方法です。

事実を踏まえた上で、感情に左右されず機会的に判断することが先につながることかもしれません。

2018年2月18日日曜日

東証セミナーに参加。株価下落時に投資家が行う3つのこと


こんにちは。ひとりです。

日本取引所グループとカブドットコム証券が共催する株式セミナーが16日、大阪証券取引所ビルで開催されました。そのセミナーを受講しましたので感想をご紹介します。

2月16日(金)18:30~20:00
「河合ゼミナー 投資ストラテジー塾」(JPX・カブドットコム証券 共催)
講師:河合達憲さん(カブドットコム証券 投資ストラテジスト)


株価下落時に投資家が行う3つのポイント


河合ゼミナーへの出席は前回を含めて2回目です。初めて参加した際には出席者が、雑談感覚でおおっぴらに投資やお金の話をする場面が新鮮でした。その雰囲気は今回も変わりません。

前回の投稿です。
2018/1/20
投資戦略セミナーに参加。カブドットコム 河合達憲氏

日経平均の2月に入ってからの下げから話題が広がり、今回の下げを中長期のチャートと照らし合わせて解説されました。またこのような時に投資家が行う3つのポイントを紹介されています。
  1. 現状分析/日経平均が何%下がったのか、事実を確認する
  2. 理由・背景/日経平均がなぜ下がったのか、その理由を確認する
  3. 未来予測/日経平均が回復するまでに要する時間を、過去の事例を参考に予測する
その上で、
  • 投資可否を判断、実行する(投資するのか、もう1段の下げを予測して待つのかなど)

私は投資経験が浅いために、投資成果に結びつくような分析がまだできませんが、そんな人の参考になる方法も紹介されています。それがアクティブ系ファンドの動きを大量保有報告書で確認することです。


大量保有報告書で、アクティブ系ファンドの投資銘柄を確認


アクティブ系ファンドの動きを参考にする投資方法は以前、投資信託の組入上位銘柄を参考にする投稿でも紹介しました。

2017/12/9
銘柄選別の秘訣。投資信託の組入上位銘柄を参考に

アクティブ系ファンドの動きを参考にするもう一つの方法が、日経平均が大きく下げた今回のようなタイミングで、アクティブ系ファンドが買い増した銘柄、もしくは新規に保有し始めた銘柄を確認することです。その判断基準になるのが、大量保有報告書です。


日経ヴェリタスにも大量保有報告書のページがあり、私も毎週チェックしています。例えば「ひふみ投信」で有名な、レオス・キャピタルワークスが大量保有報告書を提出すると、翌週にはその銘柄の株価が上がることがよくあります。レオス・キャピタルワークスの投資銘柄に、個人投資家が追随していると想像できます。

上場株式等を、5%を超えて保有する場合に大量保有報告書の提出が必要です。また大量保有者となった日から5営業日以内に提出しなければいけません。大量保有報告書はインターネットで検索すると速報が得られます。ぜひ参考にご覧ください。

大量保有報告書 - Google 検索

ちなみに今回のセミナーで名前が挙がった銘柄の1つが、大量保有報告書に掲載されています。買うかどうかは別にして、その銘柄の株価が今後どうなるのか追っていきたいと思います。

2018年2月17日土曜日

最高の朝食を。一日の満足度は、朝起きる時間に比例する


こんばんは。ひとりです。

朝昼晩と食事をする回数は日に3回。その中でも私が時間や手間を掛けたい食事が朝食です。


朝食にはその人らしさが顔を覗きます。朝食を摂らない人、通勤中にコンビニに立ち寄る人、職場近くの喫茶店で済ます人と様々です。


一日の満足度は、朝起きる時間に比例する


朝早く起きられるかどうかで、その日1日の満足度が違います。もちろん早く起きられた時の方が満足度は高く、平日休日を問わず寝坊した時の残念感といったらありません。

少し早く起きた分だけ、ゆっくりと朝食の準備ができます。

今日一日をどう過ごすかを考えながら…、出社したら昼からの打ち合わせ準備をしようか、なんてぼんやり考えながら、焼きたてのホットサンドにかじりつく。こぼれ落ちるパン粉は机に広げた今朝の新聞が受け止めてくれる。新聞を読みながらの食事なんて行儀が悪いですが、それもひとりだから誰からも文句の声は挙がりません。

こんな余裕のある朝を当たり前に過ごしたいものです。

バウルーのホットサンドメーカーを購入しました。角食パンで具材を挟んで焼き上げるものですが、1枚の食パンに具材を乗せて焼き上げても美味しく仕上がります。




ベーコンとチェダーチーズがよく合います。ここにほうれん草を和えると美味しそうですね。ベーコンのピンク、チェダーチーズの黄色、ほうれん草の緑。色味も賑やかになりそうです。

2018年2月15日木曜日

マッチングアプリ利用者3割、恋人できた。8%結婚まで


こんばんは。ひとりです。

街コンが流行ったのは3、4年前、それが今ではスマホのアプリで結婚・恋愛相手を探す「マッチングサービス」に移行しつつあります。


マッチングサービス市場は5年後、2018年の2.3倍に


マッチングサービスの2018年の市場規模が374億円と、2017年の市場規模256億円から46%増加しています。サイバーエージェント子会社 マッチングエージェント社調べ(日経産業新聞 2018年2月14日)

またマッチングサービス市場は5年後(2023年)、850億円を超えると予測しています。2018年の2.3倍です。

ここでいう市場規模は、「恋愛や結婚対象となるパートナーをオンライン上で紹介するサービス」を対象に、消費者が利用するときに支払う金額の年間合計額のことです。


マッチングサービス利用者3割、恋人できた。8%が結婚まで


マッチングサービス市場の拡大は、関連アプリの増加やニュースを見ていれば実感できます。ではアプリでつながった者同士が実際に会うことはあるのでしょうか。付き合うことは、また付き合いは続くのでしょうか。

マッチングエージェント社が実施する「オンライン恋活・婚活利用実態調査」では、マッチングサービスを利用して恋人ができたかとの問いに、30%の人が「恋人ができたが結婚はしていない」と回答。8%の人が「恋人ができて結婚した」と答えています。※ 20~49歳のマッチングサービスの利用経験者を対象に、2017年9月8日~14日に実施。500人から回答。

また、同サービスで実際に出会った人の数は平均3.4人。男女別では男性が2.9人の女性と、女性が4.0人の男性と出会っており、女性の方が出会いが多い結果となっています。

マッチングサービスを利用して良かったと思うことを尋ねると、40%が「日常で知り合えないタイプの人と知り合える」と回答しています。ほかに「気軽に恋活・婚活が始められる」と答えた人も38%います。


街コンとマッチングサービスアプリの違いは時間軸に


マッチングサービスアプリの利用形態を見てみると、男性の利用は有料、女性は無料というものが大半です。この料金形態の善し悪しは別にして、女性が気軽に恋活・婚活が始められることにつながっているのでしょう。またそれに釣られるように男性の有料参加者が増えていくのでしょう。

街コンとマッチングサービスアプリの違いがあるなら、それは時間軸ではないでしょうか。街コンの場合、多くは1日限り、しかも異性と会話できるのはせいぜい10分ほどです。いかに短時間で印象づけるか、もしくは見た目が好みかどうか。好みでなければ中身も知りたくないと、そんな判断基準が当たり前です。

一方でマッチングサービスアプリはどうでしょうか。見た目や条件で判断する、されるのは当たり前ですが、その判断に費やされる時間が街コンよりも長く、加えて場の雰囲気に影響されないため、判断の精度も高まるように思います。

街コンに向いていなかった人が、マッチングサービスアプリではうまくいくことも、またその逆もあるかもしれません。


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