2020年9月7日月曜日

固有の成長ストーリー無し。キヤノンは波が来ないと進めない


こんにちは。ひとりです。

キヤノンの成長ストーリーが見えません(そもそも存在するかどうか懐疑)。

開示資料を改めて見返すと、良くも悪くも外部環境次第という印象です。つまり波が来ないと前に進めない、自走できる原動力がないということです。兎にも角にも外部環境を言い訳に業績悪化に対する御託が並びます。

固有の成長ストーリーが見えない(もしくは無い)ため、事務機器の需要が減ったとなるとリコーやコニカミノルタと一緒に株価を下げ、カメラの需要が減ったとなるとニコンと一緒に株価を下げる。

公表できるほど確固とした成長ストーリーがあれば、仮に外部環境が落ち込んだとしても、製品競争力を強みに競合他社を上回るパフォーマンスが期待できます。公表できないということは、無いものと同じことです。

連結決算概要(2020年12月期 第2四半期)にある通期の見通しを見ます。 
第3四半期以降の世界経済を展望しますと、新型コロナウイルスの感染拡大が継続し、経済活動の停滞が続く見通しです。 
各国・各地域はさまざまな景気対策や金融政策を講じておりますが、依然として景気の先行きは不透明であります。 
感染の拡大を抑え込み、世界経済が本格的に回復するには時間を要するものの、年後半には悪化幅は縮小し、緩やかな回復を辿るものと想定しております。

どこの企業が発している言葉か分かりません。コロナテンプレートでも出回っているのでしょうか。まさに良くも悪くも外部環境次第です。経営の衰退が端々に見えます。

キヤノン 30年月足チャート

景気に寄り添うように波打つチャート。良いときも悪いときも、景気の赴くままに。ここからは企業として自走できる、固有の成長ストーリーが見えません。