2022年4月1日金曜日

市場再編。TOPIX構成銘柄の損切りも、完全除外は2025年1月


こんにちは。ひとりです。

東京証券取引所の改革が4月4日に始まります。現在の4市場(東証1部、東証2部、ジャスダック、マザーズ)が同日付で3市場(プライム、スタンダード、グロース)に再編されます。

再編後の3市場
  • プライム
  • スタンダード
  • グロース

東証1部の銘柄は2176社(2022/03/30時点)。そこから約8割がプライム市場に横滑りします。この時点で早くも改革とは名ばかりの形骸化、再編の意義があいまいです。

プライム、スタンダード、グロースと各市場に優劣はないとありますが、個人投資家にとってはプライムを頂点にした序列とも捉えかねられません。個人投資家だけならず、東証1部の社内にもそういった印象を持つ人が多いのではないでしょうか。それは8割がプライム市場に横滑りする(したい)という現実からも推察できます。


TOPIX銘柄も市場再編に合わせて絞り込み


市場再編後に気になるのがTOPIX(トピックス、東証株価指数)です。TOPIXは東証1部の銘柄を対象とした指数で、国内株式で運用される投資信託のベンチマークとして活用されています。市場が再編されることで、このTOPIXの構成銘柄も絞り込まれます。流通株の時価総額を基準にして流動性の低い銘柄を除外するのが新TOPIXの特徴です。

流通時価総額で100億円以上の銘柄を採用する新たな基準を設け、流動性の低い銘柄をTOPIXの構成銘柄から段階的に除外していきます。まさにTOPIX内の損切りです。ただ一度にTOPIXから除外するわけではなく、構成銘柄の見直しプロセスがあります。

【済み】第1回判定/2021年7月
  • 2021年4月〜6月の終値平均をベースに、流通時価総額が100億円以上あるか判定。

3市場に再編/2022年4月4日

第2回判定/2022年10月
  • 第1回判定で流通時価総額が100億円未満だった銘柄の翌期の改善状況を確認。

10段階に分けて徐々にTOPIXから除外
  • 第1回、2回判定とも流通時価総額が100億円未満の場合。

再評価/2023年10月
  • 下記の再評価(1)と(2)の基準を満たす銘柄は、組み入れ水準を2022年10月以前の水準まで回復。また再評価(2)のみの基準を満たす銘柄は組み入れ比率減少を停止。
  1. 第2回判定の翌期に流通時価総額が100億円以上
  2. 年間売買代金回転率0.2回転以上

完全除外/2025年1月
  • 再評価基準を満たせなかった銘柄は完全除外。

どちらにせよTOPIXが変わるまでには4年かかります。その間にも海外市場に、個人投資家の資金が流れ続けます。