2022年4月30日土曜日

円安進行、為替ヘッジありETFが増加。ヘッジなしとの違いは


こんにちは。ひとりです。

円安が進んでいます。

私は米国ETFを購入するため、米ドルの外貨積立をしています。円高のタイミングを見計らって、なるべく安くドルを買いたい気持ちはありますが、株価と同じようにタイミング投資は難しいもの。

現に円安はこれ以上進まないだろうと円高になるのを待っていたら、購入のタイミングを何度も逃していたことでしょう。そこはやはり、外貨積立が便利です。


米ドル定期預金、1ヶ月だと0.350%、国内は0.002%


また積み立てた外貨を預け入れるのに外貨定期預金があります。米ドル定期預金の年利は現在、預入期間が1ヶ月だと0.350%(割る12ヶ月で、ひと月の金利は0.029%、税引き前)、預入期間が3ヶ月だと0.550%です。

国内大手銀行の定期預金金利は現在0.002%で、この金利は預入期間が1ヶ月だろうと10年間だろうと変わりません。この点も、知らない人が損する仕組みの一つです。

定期預金 金利比較(預入期間1ヶ月)
  • 米ドル 定期預金 … 0.350%
  • 円 定期預金 … 0.002%

新聞記事にたまに、外貨定期預金を勧める広告が出ています。特別金利 ○○%(1ヶ月)というように。それは預入期間1ヶ月目だけの金利であって、2ヶ月目からは通常の低い金利に戻ることが大半です。注意が必要です。


「為替ヘッジあり」商品が増えてきた。ヘッジなしとの違いは


米国を始め、海外の株式で運用する投資信託を購入する人が増えています。つみたてNISAやiDeCo口座で投資する商品にS&P500やナスダック100指数に連動する商品をあげる人も多いです。

私は日本市場に上場する、米国指数に連動の上場投資信託(ETF)に投資しています。そのETFで最近気になるのが「為替ヘッジあり」の商品が増えていることです。

為替ヘッジとは、為替相場の影響を回避(ヘッジ)することです。つまり、為替相場の影響を回避する(影響を受けない)か、為替相場の影響を受けるかという違いです。

  • 為替ヘッジなし … 為替相場の影響を受ける。為替損益が発生
  • 為替ヘッジあり … 為替相場の影響を受けない。価格変動のみ

例えば私が保有している日本市場に上場する米国指数連動のETFは、円で買えます。円で買えるETFの運用成績には、価格変動と為替相場の2つが影響します。つまり相場次第で為替損益が発生して投資成績が変わるということです。

野村ナスダック ヘッジありは今週、▲4.1%で年初来安値更新

現在の円安ではまさに、為替差益が発生している状態です。例えばナスダック100が年初来安値を更新と伝わっても、日本市場に上場するナスダック100に連動するETFの価格はそれほどひどいものではありません。それはそこに為替差益が含まれているからです。


為替ヘッジありのETFを買っていれば、為替相場の影響を受けないので(円安の恩恵を受けないので)米国同様、価格の下落が大きいということです。つまり円安の局面では為替ヘッジなしが、円高の局面では為替ヘッジありが有利ということです。

  • 為替ヘッジなし … 円安で有利
  • 為替ヘッジあり … 円高で有利


どちらに投資する、長期投資ならコスト低を選ぶのが鉄則


では為替ヘッジなし、ありのどちらの商品に投資するのが良いでしょうか。長期投資なら為替ヘッジなしを選択するのが基本です。為替ヘッジありの場合はヘッジ費用がかかり、為替ヘッジなしよりもコストが高くつきます。そのコストは信託報酬には出されない場合が多く、為替ヘッジなしと、ありのコスト差が見えにくいのが難点です。

円高になろうと、円安になろうと、投資する時期を分散していれば為替リスクを抑えられます。その点で長期投資なら、コストの安い商品を選ぶのが鉄則です。