2020年8月25日火曜日

持ち帰りピザが1枚無料になる秘密。限界利益で解き明かすと


こんにちは。ひとりです。

宅配ピザのチラシがポストに入っています。コロナの影響があってか外食を控え、自宅でピザを食べる人が増えたのかもしれません。

当のピザチェーン店の前を通ると、店内の飲食スペースはなく、また店頭に店員、客がいることは稀です。店員の大半は奥の調理場に、また配達員として出払っているのでしょう。

店頭には「持ち帰りの場合、1枚無料」と、チラシにもある宣伝文句が大きく掲示されています。

客が店まで商品を取りに来ると、どうして1枚無料になるのでしょうか。そもそもピザの原材料費はいくらでしょうか。


2,000円のピザは400円の材料費で作れる 


宅配ピザの原材料費(変動費)は2,000円で売られている商品の場合、400円くらいのようです。そうすると1枚売れるごとに1,600円の儲け(限界利益)が出る計算です。

2,000円(販売価格)- 400円(原材料費)= 1,600円(限界利益)

上記のように限界利益が大きい商品は、例えば「30% OFF」で販売できるなど値引き余地が十分にあります。

2,000円 × 30% = 600円
2,000円 - 600円 - 400円 = 1,000円

このように値引きで販売しても、1,000円の限界利益が出ます。

ただ宅配ピザのコストは、原材料費だけではありません。“宅配”というからには注文した場所まで届けてくれる配達員の人件費がかかります。

バイト代はおよそ1,200円(時給)前後でしょうか。配達員が例えば商品を届けて店まで帰ってくるのに40分かかるとすれば、人件費は800円です。

1,200円 ÷ 60分 = 20円(分給)
20円 × 40分(配達時間)= 800円

ここで先の「30% OFF」の計算式をもう一度。
2,000円(販売価格)- 600円(30%値引き)- 400円(原材料費)= 1,000円

ここに配達員の人件費を加えると、200円まで限界利益が下がります。
2,000円 - 600円 - 400円 - 800円(配達員人件費)= 200円

値引きで注文が沢山きても、配達員を追加で雇うようなことになればその分の費用が増えます。


持ち帰りと配達の、限界利益の差は1,000円


ここで「持ち帰りの場合、1枚無料」の種明かしです。

値引きで集客するのではなく、「持ち帰りの場合、1枚無料」にすることで、配達員の人件費を節約できます。

定価で、持ち帰りの場合に1枚無料にした場合
2,000円(販売価格)- 400円(原材料費、1枚目)- 400円(原材料費、持ち帰り無料分)= 1,200円

値引きで配達した場合
2,000円(販売価格)- 600円(30%値引き)- 400円(原材料費)- 800円(配達員人件費)= 200円

限界利益を比較すると
  • 持ち帰りの場合、1枚無料 … 限界利益 1,200円
  • 値引き宅配の場合 … 限界利益 200円

その差は1,000円になります。

ここでもう1例を。値引きせずに配達した場合の限界利益です。
2,000円(販売価格)- 400円(原材料費)- 800円(配達員人件費)= 800円

値引きの有無にかかわらず、持ち帰ってもらうほうが店としては限界利益が上がることが分かります。では客としてはどれが得(満足)なのか。

得でいえば、1枚無料でしょうが、配達してもらえるという満足でいえば、値引きの上で届けてもらえるほうでしょう。

いずれにしても、私は宅配ピザを頼みません。食パンで作る焼き立てのピザもどきで十分です。

厚切りトーストにこんがりベーコン、溶けたチェダーチーズが食欲をそそります。ここにバジルを添えれば完成です。




株式投資を始めるなら。個別株でも投資信託でもなくETFに


おはようございます。ひとりです。

日経平均株価の年足を見ると-2.8%と鈍い値動きながらも順調に推移しています。対して持ち株は底辺を彷徨っている状態です。

2020/08/24

ある持ち株の年足を見ると-39.3%です。それは私の“恥銘柄”キャノンです。

年足比較
  • 日経平均株価 … 2.8% 安
  • キヤノン(7751)… 39.3% 安

キヤノンの経営者からは声(経営方針)が聞こえません。いつまでこの体たらくを良しとしているのやら。

ただ為替環境には一縷の望みがあります。円がドルに対して上昇する一方、ユーロに対しては下落しています(ユーロ高)。

キヤノンは想定レートを1ユーロ = 118円に想定(20年7月〜12月期)しており、125円が仮に同期間続いたとすると、営業利益を80億円押し上げる効果があります。

キヤノンの欧州の売上高は約25%を占めます。為替環境に期待するだけが今のキヤノンの慰みです。

株式投資を日本円でこれから始める人には、上記のような結果にならないよう個別株でも投資信託でもなく、下記のETFをおすすめします。

  • MAXIS米国株式(S&P500)上場投信(2558)
  • MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信(2559)
  • NEXT FUNDS NASDAQ -100連動型上場投信(1545)
  • NEXT FUNDS ダウ・ジョーンズ工業株30種平均株価連動型上場投信(1546)

なぜおすすめするか、それは結果が出ているからです。ただ今後も同じように結果が出せるかは分かりませんが、今結果が出せずにくすぶる銘柄に、この先の結果を期待して投資するより得策です。

2020年8月22日土曜日

トラスコ中山、株主優待を急遽廃止。株価は前日比1.92%安


おはようございます。ひとりです。

トラスコ中山の優待廃止が話題になっています。私も株主の一人として突然の変更に驚いています。株価は前日比1.92%安で終えています。

過去に投稿したトラスコ中山関連の記事です。

2020/04/22
家庭用マスクの生産を今年6月から、アイリスオーヤマが宮城県角田市の工場で始めるようです。
トラスコ中山 株主優待


※ 追記(2020/08/22)

トラスコ中山のウェブサイトは未だに「https」に未対応です。そのため私のPC環境では「保護されていない通信」として非表示になります。

トラスコ中山 ウェブサイト

2020年8月18日火曜日

キヤノン。持っていることを隠したくなる“恥銘柄”の代表格


私が保有する銘柄の1つにキャノンがあります。コロナ以前からその株価は下落を続けていますが、年始からの下げ幅には酷いものがあります。

月足の時系列を見ると、2019年12月〜2020年7月まで8ヶ月連続の下落です。下落が始まった2019年12月に買った場合、その騰落率は現在まで-55.1%です。

個人投資家として持っていることを隠したくなる、“恥銘柄”の代表格です。ではなぜ、キャノンの株価はここまで売られる(買われない)のか。

業績の悪化はもちろんですが、私は経営陣の衰えと、それに伴う期待感の欠如にあると思います。

日経CNBC

株は期待から買われるものですが、キヤノンにはそれがありません。事業、業績はもちろん、経営陣の顔ぶれにもです。つまり成長期待が持てないということです。

日経CNBC

日経CNBC

そしてここにきて90歳弱の御手洗氏の再登板とくれば、買われないのも当然です。企業体質の新陳代謝が悪いのが、外部からでもあからさまに見えます。“居座り”という言葉が真っ先に浮かびます。

減配は業績の推移を見れば至極当然ですが、高配当維持という縛らみのせいか、決断の遅さが目立ちます。配当性向は2019年12月時点で、利益を大きく上回る136%でした。

株価の下落はコロナ以前の事業構造、経営陣の問題で、コロナはそんなキヤノンの背中にちょっと触れただけ。あっという間に転落してしまいました。よほど端っこに追いやられていたのでしょう。

2019年の連続下方修正はその最たるもので、毎度繰り返される業績予想の精度の低さに辟易します。

日経CNBC

日経CNBC

ESG(環境、社会、企業統治)がここにきて注目されていますが、キャノンに当てはめるとそれは「あきれ顔」「冷笑」「うめき声」の頭文字がぴったりです。

キヤノンのESG
  • eye-roll「あきれ顔」
  • sneer「冷笑」
  • groan「うめき声」

こんな株価になるまで保有し続けていることが、私の投資下手の証でもあります。キヤノンは今日も凝りもせず、3%弱下げています。

4000円とまでは言わずとも、3500円程度まで戻るのは何時になることやら。まずは2000円復帰でしょうか。なんとも程度の低い話です。


※ 追記(2020/09/01)

株価の下落が止まりません。年足は40%安を超えました。

2016年度に掲げた中長期経営計画「PhaseV」。そこには、「戦略的大転換を果たし、新たなる成長に挑戦する」とあります。

精度の低い希望的観測はもう良いとして、戦略的大転換に失敗し、新たな成長が見込めない現状を踏まえたうえで、計画の中身を改めて確認するとできもしない耳障りの良い言葉が並ぶばかりです。

決してコロナの影響だけでは済まされない惨状です。 現在の中長期経営計画は2020年度まで。次期は手始めに経営陣の総若返りが求められるところです。

2020年8月17日月曜日

半沢直樹に、「野田ともうします。」の江口のりこさんが出演


おはようございます。ひとりです。

日経平均株価は先週、4.3%上昇して終えました。月間では7.3%の上昇、年間では1.6%の下落までその下げ幅を縮めています。

日経平均株価の騰落率です。(8月14日時点)
  • 週間 … 4.3% 上昇
  • 8月 … 7.3% 上昇
  • 年間 … 1.6% 下落

私の持ち株はというと、到底比較できる成績ではありません。相変わらず地を這うチャートです。


半沢直樹シリーズの第4作目「銀翼のイカロス」を、ドラマ放送にあたって再読しました。 

半沢直樹 銀翼のイカロス
    
「白井亜希子」として江口のりこさんが出演されています。江口さんといえば「野田ともうします。」が思い浮かびます。