こんばんは。ひとりです。
アップルが新商品の発表を予定していると、ウェブニュースで話題です。そのアップルの時価総額は、米国企業として初めての1兆ドル超えです。
自社株買いを約6年ぶりに実施したことでも注目を集める米投資会社バークシャー・ハザウェイは、4~6月期もアップル株を買い増し、株価押し上げに一役買っています。
バークシャーを率いるウォーレン・バフェット氏は、アップルを事業面でも経営面でも絶賛し「100%保有してもいい」というほどのほれ込みよう。
株で株の損を取り返そうと意気込むのはご法度ですが、IBM株への投資の失敗を取り返す勢いでアップル株への投資を強めています。
アップル株が、バークシャーが保有する株式の筆頭銘柄に
バークシャーが保有するアップル株は2億5195万株で、3月末に比べて1238万株増えています。金額にして466億ドル(約5兆2000億円)と、3月末の402億ドルを64億ドル上回ります。(米証券取引委員会SECに8月14日、バークシャーが提出した文書から)
バークシャーがアップル株へ投資し始めたのが2016年1~3月期ですが、2年そこそこで早くも、バークシャーが保有する株式ポートフォリオ 1956億ドル(約21兆7000億円)の23.8%を占める筆頭銘柄になっています。
バフェット氏はかねてから「理解できない企業には投資しない」と述べてハイテク株投資を避けてきました。それが2011年からIBM株に投資して、全株式を売却したのが2017年末です。2016年末には8123万株(時価134億ドル)を保有する同社の筆頭株主になっています。
現金同等物 約12兆円。投資会社として資金効率が悪化
バークシャーは投資会社でありながら、バランスシートに計上する現金・現金同等物が1111億ドル(約12兆3000億円)に達していました。投資会社としての資金効率の悪化が見えます。
従来は株価純資産倍率(PBR)が1.2倍を下回ったときに自社株買いをすると決めていましたが、その基準改定を7月17日に発表しました。
「株価が慎重に決定したバークシャーの根源的価値よりも低いと信じたときに、いつでも自社株買いを実施できる」とした新基準は、今回の自社株買いの布石だったのでしょう。
バークシャーのPBRは直近で約1.4倍。格安株が自社株だったということでしょう。また株主還元を求める株主の声もあったのでしょうか。